マインドフルネス瞑想 ①イスに座ってやる呼吸瞑想
マインドフルネスのトレーニングのために利用される瞑想のうち
もっともスタンダードな手法である、呼吸瞑想をご紹介します。
座り方
背もたれによりかからず、少し浅めに座ります。
背筋は、腰を立てるようにして伸ばします。顎は少し引き気味にします。
つむじに糸がついていて、それを天井から引っ張られているようなイメージで行うとわかりやすいかも。
目は完全に閉じるか、半分だけ開けるかします(禅の本来のやり方では半分だけ目を開けますが、周りに余計なものが多い環境では目を閉じてやるのが良いです)
呼吸に意識を向ける。雑念が浮かぶたび、意識を呼吸に戻す。の繰り返し
作った姿勢を保ったまま、静かに自分の呼吸に意識を向けます。
口呼吸でも鼻呼吸でもどちらでも大丈夫です。
「意識を向ける」をもう少し具体的に話すと、
例えば
吸った空気が鼻腔を通り抜け、
気道を通って肺に届き、
またその空気が気道を通って
鼻腔や口腔から出ていくところ
を目で追っていくような感覚です。
(これはあくまで一例です。意識を向ける場所はどこでも良く、
単に鼻腔に空気が触れる感覚や、
お腹の下の方(丹田)に空気が溜まり、抜けていく感覚、
お腹が膨らんで凹む感覚
などに意識を向けて頂くのでも構いません。)
この、意識を向ける作業をしていると程なく、(ときには時間を空ける間もなく)
いろんな考えが頭の中に浮かんできます。
・このあとの打ち合わせが心配だ
・昨日なんであんなことを言ってしまったのか
・今日の夜は肉が食べたいな
etc…
まさに「雑念」というものですが、これは人間であれば誰でも浮かぶもの。
このような雑念が頭によぎったら
「あ、今〇〇を考えていたな」
と、それにまず気づいて(認識して)やり、
その後、そっと呼吸に意識を戻します。
見出しに書いた通り、やることというのは
呼吸に意識を向ける→雑念が浮かんだら、それを認識して、意識を呼吸にそっと戻す
ただこの繰り返しです。
まずは2分程度から始めてみましょう。最初のうちは、2分でも「長いな…」と感じることと思います。
慣れてきたら10分~15分位の時間もやってみてください。
(長い人は30分~1時間やる人もいます)
雑念が浮かび続けても、自分を責めない
どんなにベテランの瞑想実践者でも、雑念は浮かんできます。
それは脳機能的に全く自然なことであり、
ゆえに、
瞑想を始めたのにすぐ雑念が浮かんでしまう…
うまくいかない…全然ダメだ…
と、雑念が浮かんでしまう自分を責めるような思考をする必要は
まったくありません。
先程も書きましたが、雑念が浮かぶたびに
それに気づき、
気づいたら呼吸に意識をそっと戻す、それだけです。その繰り返しです。
マインドフルネス研究の第一人者であるジョン・カバット・ジン氏が定義する
マインドフルネスとは、
「意図的に、今この瞬間に、判断を加えずに、意識を向けること」
というもの。
雑念が浮かんだ、ということに対しても
判断を加えずに=「浮かんでしまった、ダメだ..」という感情などを入れずに、
ただありのまま、今のこの瞬間に、意図的に意識を向ける
ということを繰り返せば良いのです。